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外壁の雨漏りはどこから?症状で見分ける疑わしい箇所

  • 執筆者の写真: 【雨漏り診断士】當間 大輔
    【雨漏り診断士】當間 大輔
  • 18 分前
  • 読了時間: 8分

雨漏りというと、屋根を思い浮かべる方がほとんどだと思います。

ですが、実際に現場を見ていると、外壁が原因になっているケースも少なくありません。

屋根と同じように、外壁も紫外線や雨風を直接受け続けている部位です。

加えて、外壁にはサッシや配管の貫通部、目地など、継ぎ目が多く存在します。

継ぎ目が多いということは、それだけ水の入り口になり得る箇所が多いということでもあります。

屋根からの雨漏りと外壁からの雨漏りには、症状の出方にも違いがあります。

屋根の場合は雨が降ればある程度安定して滲みが出ることが多いのに対し、外壁からの雨漏りは、横殴りの雨や台風のときだけ症状が出て、普段の雨では気づかないということがよくあります。

また、水が壁の中を伝って移動してから室内に出てくるため、実際に水が入っている箇所と、シミが出ている箇所が離れていることも珍しくありません。

この記事では、外壁が原因と疑われる雨漏りについて、症状から疑わしい箇所を絞り込む考え方を整理していきます。



外壁の雨漏りイメージ


目次





こんな症状があれば外壁が疑わしい


以下のような症状に心当たりがある場合、原因が外壁側にある可能性を考えてみる価値があります。

  • 台風や強い横殴りの雨のときだけ、室内にシミや湿りが出る

  • 特定の方角(風が当たりやすい面)に近い部屋でだけ症状が出る

  • 窓の上部やサッシ周りのクロスが変色している、または浮いている

  • 天井のシミの位置が、屋根の直下ではなく外壁に近い場所にある

  • 外壁を目視したときに、ひび割れ、目地の劣化、金物のサビや浮きが見える

天井にシミが出ている場合でも、原因が必ずしも屋根にあるとは限りません。

天井と外壁は構造的に隣接しているため、外壁から侵入した水が壁内を伝って天井付近に達することもあります。

天井の症状から原因箇所を辿る際は、屋根側だけでなく外壁側も合わせて確認する視点が必要になります。



  症状から疑わしい箇所を探る

外壁のどこが原因になっているかは、劣化している部材によって考え方が変わります。

ここでは代表的な箇所ごとに、症状の見方を整理します。


シーリング(目地・サッシまわり)の劣化

外壁材同士のつなぎ目や、サッシと外壁の取り合い部分には、シーリング(コーキング)と呼ばれるゴム状の充填材が使われています。

このシーリングにひび割れ、肉やせ(痩せて薄くなる状態)、剥離が目視で確認できる場合、そこから雨水が侵入している可能性は高いと考えられます。

シーリングの寿命は使用されている材質にもよりますが、一般的に10年前後で劣化が進むとされています。

築年数が近く、かつ該当箇所に目視での劣化が確認できる場合は、原因である可能性が高い箇所のひとつです。


窓サッシまわり(外壁側)

サッシ周辺からの雨漏りは、サッシ本体の建付けや金物の劣化が原因になっているケースと、サッシを取り付けている外壁側のシーリングや下地が原因になっているケースの、両方が考えられます。

サッシ自体に隙間や動きの異常が見当たらないにもかかわらず、サッシ周辺で症状が出ている場合は、外壁側の目地や防水紙の劣化が疑われます。

一方で、サッシの開閉時に違和感がある、枠自体に歪みがあるといった場合は、サッシ本体側の要因も含めて確認する必要があり、こちらは外壁側の視点だけでは判断がつきません。


幕板・水切り金具

外壁の途中に取り付けられている幕板や、外壁の下部にある水切り金具は、板金でできていることが多く、経年や台風などの外的な力によって浮き、変形、サビが生じることがあります。これらの金物に目視で浮きや隙間が確認できる場合、そこが雨水の侵入口になっている可能性があります。特に台風の後に症状が出始めた場合は、金物の変形が原因になっているケースが比較的多く見られます。


取り合い部分(バルコニー手すりなど)

外壁とバルコニーの手すりが接続する部分は、構造的に外壁とベランダ・バルコニーの両方にまたがる箇所です。手すりの取り付け基部は、ベランダ側の床防水層と外壁側のシーリングが交わる部分でもあるため、どちらか一方だけを見て判断すると原因を見誤ることがあります。

ベランダ側の防水層の劣化が疑われる場合は、別の記事にある、ベランダの雨漏り、症状から紐解く疑わしい箇所もあわせて確認することをおすすめします。


クラック(ヘアクラック・構造クラック)

外壁のひび割れには、大きく分けて2種類あります。

ひとつは、幅0.3mm未満程度の細く直線的なヘアクラックです。

これは主に表面の仕上げ材(塗膜やモルタルの表層)に生じるもので、経年による収縮が原因であることが多く、直ちに雨水が内部まで侵入するケースは比較的少ないとされています。

ただし、放置すればそこから徐々に劣化が進む可能性はあるため、現時点で症状がなくても、定期的に状態を確認しておくとよい箇所です。

もうひとつは、幅0.3mmを超える、あるいは斜めに走る、段差を伴うといった特徴を持つ構造クラックです。

こちらは建物の構造的な動きや下地の劣化が関係していることがあり、雨水の侵入経路になっている可能性が高いと考えられます。

このタイプのひび割れが確認できる場合は、表面的な補修だけでなく、下地の状態まで含めた確認が必要になります。



  外壁材によっても弱点の傾向は異なる


外壁からの雨漏りは、部位だけでなく、外壁材の種類によっても弱点の出方に傾向があります。


サイディング

サイディングボード自体は防水性を持っていますが、ボード同士をつなぐ目地のシーリングが劣化点になりやすい外壁材です。また、ボードの反りや浮きが生じると、そこから雨水が回り込むことがあります。目地の状態とボードの継ぎ目を中心に確認するのが基本になります。


モルタル

モルタル壁は継ぎ目が少ない一方、乾燥収縮によるひび割れが発生しやすい外壁材です。

表面の塗装(リシンやスタッコなど)が劣化すると防水性能が落ち、ヘアクラックからの浸水リスクも上がります。

ひび割れの幅と本数を面ごとに確認する必要があります。


タイル

タイル自体は耐久性が高いものの、タイルとタイルの間の目地が劣化点になります。また、タイルの浮きや剥離が生じている場合、その内部で防水層が損傷している可能性があり、表面からは分かりにくいことがあります。


RC造(コンクリート打ちっぱなしなど)

コンクリートの打ち継ぎ部分(一度に打設できず、時間差で継いだ箇所)や、コールドジョイント(打設の際にコンクリート同士がうまく一体化しなかった箇所)は、構造的に水みちになりやすい部分です。

表面が健全に見えても、内部にクラックが進行しているケースがあるため、目視だけでの判断が難しい外壁材でもあります。



  自然災害が絡むケースは火災保険の対象になることも


台風による飛来物でクラックが生じた場合や、強風で水切り金具が変形・脱落した場合など、経年劣化ではなく自然災害が直接の原因と認められるケースでは、火災保険(風災・雹災など)の対象になることがあります。

どのような状態であれば保険の対象として申請できるかについては、判断の基準が細かく分かれるため、別途整理した記事で詳しく取り上げる予定です。



  まとめ:外壁からの雨漏りの原因特定へ


外壁の雨漏りの原因特定へ

外壁からの雨漏りは、屋根とは異なる症状の出方をすることがあり、特定の風向きの雨のときだけ症状が出る、天井のシミが屋根の直下ではない位置にある、といった特徴が見られます。

原因となる箇所は、シーリング、サッシまわり、幕板・水切り金具、取り合い部分、クラックなど部位ごとに考え方が異なり、さらに外壁材の種類によっても弱点の傾向が変わります。

目視で確認できる劣化のサインと、症状が出るタイミングを照らし合わせることが、原因箇所を絞り込む手がかりになります。



雨漏り調査隊にご相談いただく場合

外壁のどの部分が原因になっているかは、目視だけでは判断が難しいケースも多くあります。特に、クラックの内部の状態や、タイルの浮きの奥にある防水層の状態などは、表面からの確認だけでは限界があります。


雨漏り調査隊では、雨漏り診断士による現地調査を行い、原因箇所を特定したうえで、必要な範囲のみの部分修理をご提案しています。

外壁全体の張り替えや大規模な工事が必要とは限らず、原因箇所が限定的であれば、その範囲のみの補修で対応できる場合もあります。

まずは、私たちに状況をお聞かせください。

ご自身での判断が難しいと感じられた際は、選択肢のひとつとしてご相談ください。


雨漏り調査隊リンク用画像


  よくある質問(FAQ)


Q1:外壁に触れると湿っているように感じますが、これは雨漏りのサインでしょうか?

A1:外壁表面の湿りだけであれば、結露や吸水性の高い仕上げ材による一時的なものである可能性もあります。室内側にシミや変色が出ているかどうかを、あわせて確認してみてください。

Q2:外壁塗装をやり直せば雨漏りは止まりますか?

A2:原因がヘアクラックなど表層の劣化であれば、再塗装で改善するケースもあります。ただし、シーリングの劣化や金物の変形、構造クラックが原因の場合は、塗装だけでは根本的な解決にならないことがあります。

Q3:自分でシーリングを打ち直しても大丈夫でしょうか?

A3:既存のシーリングを撤去せずに上から充填すると、かえって水を内部に閉じ込めてしまうことがあります。既存材の状態を見極めた上での施工が必要になるため、判断に迷う場合は無理をせず専門家に確認することをおすすめします。


Q4:台風の後に外壁のひびを見つけました。すぐに雨漏りしますか?

A4:ひびの幅や向き、深さによって侵入リスクは変わります。すぐに室内へ症状が出るとは限りませんが、放置期間が長くなるほど劣化が進みやすくなるため、早めに状態を確認しておくと安心です。


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